ストライクエニイホエア -Side B-
カキクウ 
2010.11.10 Wed 21:07
mino400sg221016023.jpg


目まぐるしく忙しい毎日に、日々の時間の流れはあっとゆー間に過ぎ去って

まるで時間とゆーウォータースライダーにビューンと乗っているよう。

ぱたりと空いた一日に、僕はトロトロと流れていく時間の中で、コトコト走るローカル線に乗る。

在来線では窓を開けることが出来なくなった昨今、古い電車の窓を持ち上げるように開けると

秋風と田舎の匂いが僕の顔を撫でていく。

見渡す田園風景。農道に等間隔に並ぶ木製の電信柱。

夜中に電信柱が行進するおとぎ話は宮沢賢治だったっけ。

無人の駅に降り立ち、1時間半の待ち時間。

ホームの際で線路に足を投げ出すようにして座り込み、セイタカアワダチソウの黄色を眺め、

どこからか鳥の声を聴き、風が運んでくる土の匂いを嗅ぐ。

線路にぴょんと降りて錆びたレールのざらざらを手のひらに感じて

僕は線路の上にカメラを置いて写真を撮る。ホントはいけないんだけど。

お腹がぐうとなり、駅舎から外に出てみても、あるのは小さなバス停と赤い郵便ポストと

栗の木の下に大量に落ちている栗のイガばかりで

僕は途方にくれる。イガだけで中身空っぽ。お腹が空いた。

仕方なくあてもなくてくてくと歩き、踏切を越えると

しゃりっと柿を齧るおじいに出会う。

自分の家の柿の木から取った柿はまだ若いねと言いつつもシャリっと柿を齧るおじい。

5分ほど歩いた先に蕎麦屋があるよと教えてくれたおじい。

急な坂道をぜーぜー言いつつ登り、急な坂道をはーはー言いながら下り、

5分ほど歩いた場所とゆーか山をひとつ越えた先に蕎麦屋。

あのおじいはぜーぜーもはーはーも言わずに柿をシャリっと齧りながらこの山を越えるのだろうなあ。

しかし問題は蕎麦屋からまたしてもこの山を越えて歩かないといけないのである。

それにしてもおじいの食べる柿、うまそうだったなあ。

忙しい時間の中で5分遅れの電車に腹を立てていた僕は

ゆるやかな時間の中で1時間半の電車待ちを楽しんでいる。




僕も参加する手紙舎ヒバリ写真展「meeting place」

hibari.jpg





にほんブログ村 写真ブログへ





2010.11.15 22:43 | URL | なつ。 | 編集
2010.11.17 21:02 | URL | しん | 編集
  管理者にだけ公開する

トラックバックURL
http://stany.blog39.fc2.com/tb.php/927-f08a7201


Author: 長谷川シン  
フィルムカメラ好き。リンクフリー。
当サイトの画像及び文章は営利目的による無断転載はダメですよ。


リンク構築中