ストライクエニイホエア -Side B-
at hospital. いとしのマキばあちゃん 
2014.03.06 Thu 20:53














病棟の廊下でばったりと出くわしたのはマキばあちゃんの娘二人。

僕と彼女らは思わずおおっと声を上げてお久しぶりと挨拶をするのだけど

僕はふいに嫌な予感がして少し体が引き気味になる。

そしてその予感は当たるんだ。

「先週、逝ってしまったの」

涙目に言う彼女の言葉に僕は膝が砕けそうになり、大きく息を吸う。

そかあ、逝ってしまったのかあ。

マキばあちゃんはこの病院からよその病院に転院となって、

僕は日々の忙しさに追われて、最後に会いに行ったのは去年の正月が明けた頃で

ずいぶんとスリムになって顔色もよくなったマキばあちゃんに

いつも通りに話をして、また来るねと言い、

マキばあちゃんはまた来ておくれと言ってそのまま行けずにいたんだ。

もうついに会うことが出来なくなってしまった。

会いたい人にはちゃんと会いに行かないと、

いつか会いに行くのではなく、この日に会いに行くと決めていかなきゃ

会えなくなってしまう事があるんだなあ。

病院でのマキばあちゃんと僕の思い出が頭の中に流れて

マキばあちゃんの声や表情が溢れてくる。

彼女のつらそうな顔、笑い顔、泣き顔、ふてくされ顔、寝顔。

僕をハセガワさんと呼ぶ声の優しさと、少し東北訛りの語り口。

たくさんの患者さんの中で僕はあなたが特別に大好きだったよ。

ほんとにありがとうマキばあちゃん。さようならマキばあちゃん。

















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Author: 長谷川シン  
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