ストライクエニイホエア -Side B-
ソレ1、2、3 
2011.08.20 Sat 14:55
bro100tmx2372619.jpg












bro100tmx2372616.jpg














bro100tmx2372615.jpg



僕がまだ小学生だった昭和40年代の終わり頃、

夏休みと言えば、朝はラジオ体操から始まったんだ。

会場の公園まで行く道すがらまだ涼しい朝の風に、

タバコ屋の軒先に咲く朝顔の赤や青に紫色が揺れて、

まだシャッターの閉まっている古本屋の横道には、

そこの息子のケータの夏休みの観察宿題のまだ小さなヘチマ。

公園の隣に住んでいるマコトんちの前には、

マコトのお婆ちゃんが家の前を掃除しながら

公園にやってくる人々におはよーさんと挨拶をしてる。

僕もおはようと挨拶をする。

お婆ちゃんはマコトはもう行ったよとか、

今日はまだ寝てるんだよとか言いながらシワシワ顔とガサガサ髪で笑う。

公園には多い時には100人位集まった。

当時は誰もが夏休みはラジオ体操。

僕ら子供は夏休み前に学校から支給されたラジオ体操のスタンプカードを首からぶら下げ、

学校の友達がいる場所へ行き、

今日をどう遊んで過ごすかを話した。

プールか公園で野球か、

膨大な夏休みの宿題をどうするか。

そしてラジオからはあのラジオ体操の音楽が流れて来る。

音楽に合わせて足踏みをしつつ、前を見ると

体操の手本となる人が少し高い所で三人並んでいる。

その一人が僕の父親。

お前のとーちゃんてラジオ体操の人なのか?

と友達は冷やかす様に聞く。

ちげーよ、かんけーねーよ。

体操が終わるとパチパチと乾いた拍手が起こり、はいお疲れ様と

僕らはスタンプカードにハンコを押してもらうために列を作る。

今日のハンコ係りはタカシの母ちゃんで、

「はいご苦労さん、あらナオトくんあんたサボってばっかりじゃないの、

しょうがないわね、今日は特別にサボった日も出た事にしといてあげるわ」

「まあ、ユーコちゃん、え、なあに明日から田舎に一週間行くの?

じゃあ一週間分サービスしてあげるわ」

甘いタカシの母ちゃんのおかげで僕らのスタンプカードはハンコで埋まっていく。

これで最終日には鉛筆とノートが貰えるはず。

朝七時前の太陽はずいぶん高い所にもう登り、

ケヤキの葉っぱ越しにキラキラと光り、

ミンミンゼミとアブラゼミが合唱を始める。

大人のいなくなった公園は僕らの世界。

僕らは朝から野球をして、

水飲み場の蛇口を親指で塞ぎながら

プシューと噴水遊びをして水びたしになる。

朝飯食ったらまたここに集合して今日はプール行こうな、

髪もシャツもズボンもビシャビシャな僕らは

帰り道で乾かせば問題ないよと帰途につき、

結局ビシャビシャのまま家にたどり着いて玄関先で怒られる。

怒られながら下を向くと玄関先の青いバケツの中に

ルビー色したザリガニ。

カッチョいいしキレイだなあ。

夏休みの一日計画円グラフには

朝9時から11時までは勉強に当ててたのに、

国語や算数ドリルは真っ白け。

日に焼けて真っ黒な子供の僕。

ドリルは友達の写させてもらうし、

夏休みの自由研究は蝉の抜け殻100個集めて

クッキー缶に入れて出来上がり。

楽しい事が優先の夏休み。













にほんブログ村 写真ブログへ


  管理者にだけ公開する

トラックバックURL
http://stany.blog39.fc2.com/tb.php/1016-b444240c


Author: 長谷川シン  
フィルムカメラ好き。リンクフリー。
当サイトの画像及び文章は営利目的による無断転載はダメですよ。


リンク構築中